看護研究での目的の書き方や例文・文例・書... | 文章や手紙などの書き方　書き方ラボ

看護研究は、看護の技術だけを研究するだけでなく「看護とは何か」という基礎的な事柄に基づいて、あらゆる現場で対応できるように自身の技術を磨くことにあります。看護は、医師の手助けをするだけではなく、患者と接触する時間が最も長いので、患者との人間関係を築くことが重要な仕事になってきます。医者を上回る豊富な体験と技術を持っていても、患者から信頼されなければ、優れた看護とは言えません。

看護研究とは、「看護学に関して、看護の視点から看護の科学的根拠を明らかにして、看護の学問領域における、理論的な位置づけを確立することを目標にする学問」と言われます。一般的には非常に難解で、これはあくまでの学問の世界での位置づけですが、一般の患者が看護に求めるのは優しさです。看護学としての学問の研究と現場とでは立場が違うかもしれませんが、いつの時代でも患者の立場に立った看護を忘れてはいけません。

看護研究をする上では、看護学と言う視点から研究に当たることが必要と言われます。看護学の全体構造は基礎看護学を基礎として、後は対患者との関係から｢母性看護学」「小児看護学」「成人看護学」「地域看護」「学校看護」などに分かれます。医学の進歩と共に、看護の世界も多様化しています。看護の現場で一対一で患者と接する場合、臨床で、或いはチームの一員として従事する場合、それぞれ役割が異なりますが、どんなケースでも即対応できることが求められます。

看護研究での目的の書き方の例文・文例01のポイントは、看護研究をする上で学ばなければならない看護学について述べています。看護学にも驚く程の分野があり、医学の進歩と共に更に広がりを見せています。看護の場合、医師のように内科、外科といった専門の「科」と言うものはありませんが、その代わり母性看護学、小児看護学、成人看護学などさまざまな「学」があります。看護研究は実に奥の深いものなのです。

看護研究の目指すものとして、よい看護実践をするための知識や理論を手に入れること、研究によって得られた知識や理論を、看護実践に活かし、看護の質を高める、専門職としての看護婦の資質の向上を図る、看護を学問として確立させることにより、看護学に社会性を持たせる、などが上げられています。日常の看護業務の傍ら、こうした研究を進めていくのは大変な努力が求められますが、これが看護のレベルを引き上げていく基礎になります。こうした研究には雛形も書式もないので大きな労力が要求されます。

看護研究での目的の書き方の例文・文例02のポイントは、看護研究の目指すものを具体的に上げている点です。現場の一看護婦の立場では手のつけられないテーマもありますが、医療に従事する看護関係者の全体のレベルを引き上げるためには必要なことです。このため、看護大学、看護学部など看護婦を育てる専門機関では、実務とあわせて、看護学の習得にも力を入れています。

看護の現場では、患者との接触という部分で学問とは別次元の厳しさが要求されます。手際よく総ての事柄を的確に片付け、パソコン操作も抜群、注射、採血もピカ一、知識も豊富という看護婦が、なぜか患者の間で人気がないということが良くあります。これは、「出来る」看護婦には、時として優しさが欠けるという一面があるようです。患者と言うのは、特に入院患者の場合は、毎日が不安で、ナースコールを握りっぱなしと言う患者もいるほどです。母性看護学が大事にされる所以です。

看護研究での目的の書き方の例文・文例03のポイントは、｢出来る」看護婦に人気がないというケースがあると言う点です。仕事に集中してしまうあまり、優しさへの気配りが欠けてしまうようです。患者、特に入院患者は、看護婦だけが頼りなのです。看護研究の中で「母性看護学」が取り上げられているのは、こうした現場での弊害を取り除くために設けられている学問です。時には優しい手紙をベッドの脇においてあげるくらいの気配りも必要かもしれません。

看護研究を進める上での看護学は、「新生児から高齢者まで人間の発達段階にある総ての人や家族、地域、それぞれの固有の健康問題の理解やその援助若しくは健康の維持増進について研究する学問」と位置づけられています。最近では看護学を自然科学の一分野と考え看護科学という言葉も生まれました。ただ、この分野が日本で取り上げられるようになったのは、比較的新しく1952年に開設された高知女子大学家政学部看護学科が最も古いとされています。

看護研究での目的の書き方の例文・文例04のポイントは、看護学の裾野が広がり、最近では看護学を自然科学の一分野という考えが生まれ、看護科学という言葉も生まれたと言うところです。このように裾野が広がることは大変喜ばしいことですが、それだけに新しく看護に取り組む人たちにとっては課題が多くのしかかってくることになります。日本で看護学が最初に取り上げられたのは戦後のことと言いますから、非悪的新しい分野と言うことがいえます。

看護研究は、戦争のたびに飛躍的な発展を遂げてきたと言う歴史があります。これは看護だけでなく医療の分野でもまさにそのとおりで、戦争が近代化されればされるほど、傷害を受けた兵士の治療は複雑化してきました。戦国時代の日本では刀キズだけを念頭においておいて置けばよかったものが明治維新、日露戦争と時代が進むにつれて、兵士の受ける傷害も、複雑多様化してきました。特に太平洋戦争末期、広島、長崎に落とされた原爆は人類が今までに経験をしたことがない傷害が発生し、その結果として著しく医学が発展しました。

看護研究での目的の書き方の例文・文例05のポイントは、戦争が医療、看護研究の発展を促した側面があるという点です。戦争の手段が複雑化すればするほど、兵士の受ける傷も複雑化し、特にか化学兵器の登場は治療を一層複雑化させました。こうした中で看護研究もその裾野が広がりましたが、世の中の紛争がなくならない限り、看護研究もますます広がる傾向を見せています。

看護研究は非常に幅広く奥の深い研究分野です。最近では地域看護学、在宅看護学、看護管理学、さらには看護栄養学、看護倫理学、看護情報学、看護社会学、看護政策学、看護教育学など多岐にわたる分野に広がっています。将来的には、スポーツ看護学や、看護経営学といった分野での学問も登場することが予想されています。看護に従事する人は益々勉強する事柄が増えていくことが予想されます。

看護研究の目的は、看護技術の向上を目指して勧められますが、その発展振りは、研究当事者さえ予想がつかないくらい速いペースで裾野が広がっています。現在は医療とは切り離されて考えられえいますが、近い将来、福祉の現場に見られる在宅介護、訪問介護といった分野にも目が注がれるようになるでしょう。分野が広がったために、そこで働く人の職場が失われたと言うことはあってはならないことですので、将来は福祉分野も含めた研究が必要でしょう。

看護研究と言うのは予想以上にその研究分野が広がっています。今は学者が研究に取り組んでいるレベルですが、将来はこれが一般化し、現場の中でも応用されるようになるでしょう。こうした時、新しい流れについていけない人が出ないように、今から教育体制を整えておく必要があるでしょう。現在使われている看護師免許にも、看護栄養学習得といった資格がつくようになるかもしれません。